「積恋雪関扉(つもるこいゆきのせきのと)」  

天明4年(1784)江戸桐座の顔見世狂言として初演の常磐津舞踊劇。所は逢坂の関、"関守関兵衛(せきもりせきべえ)"実は天下を狙う大悪人"大伴黒主"と、これを阻もうとする"良岑宗貞(よしみねむねさだ)"、"傾城墨染"実は"小町桜の精"の立回りとなって大団円となる。
筋書きは荒唐無稽だが洒落ッ気や趣向を楽しむというおおらかな天明調歌舞伎の代表作である。
なお"小町桜の精"と前半の"小野小町"とは同じ役者が勤めるのが普通。
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